登記簿

負担付遺贈とは

遺産相続の手続きにあたっては遺言書の存在は非常に大きいものですが、その遺言書のも形式にもいろいろな内容があることを知っていましたか?
一般的に遺言というと、法律で決められている相続対象となる法定相続人よりも優先して遺言書に記された人間が財産を相続することができるということで広く知られています。

しかし遺言書には、よくある単純な「相続人の指定」という意味合いだけでなく、指定した相続人に条件をつける場合も珍しくありません。
この形式を「負担付遺贈」という呼び方をしていますが、この条件とはどういったものかというと、たとえば遺言で指定した相続人に対し「残された家族に生活費を毎月○○円ずつ払い続ければ財産をあげる」というようなものです。
この負担付遺贈で指定された相続人を受遺者と呼ぶことが多いですが、受遺者がこの遺言を放棄することも当然可能です。

その場合、遺言で指定された財産は、専門用語で「負担の利益を受けるべき者」に相続権が移行します。
負担の利益をうけるべき者というのは、この場合「残された家族」を指しています。

また、負担付遺贈を承認した場合、条件で与えられた負担を約束通り守るかということを監視されますが、その条件が履行されなかった場合は他の相続人が家庭裁判所に対し遺言の取り消しを申し立てることができます。

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